2026.09.08自律型人材の育て方

なぜInsideSparkは自己決定理論を中心に据えているのか?

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なぜInsideSparkは自己決定理論を中心に据えているのか?

自己決定理論の中身については、前回の記事で解説しました。

自律性・有能感・関係性という3つの心理欲求が、人が「やらされる」から「自ら動く」に変わる鍵になる、という理論です。この記事では、InsideSparkがなぜこの理論を軸に据えたのか、そして実際のプログラム設計にどう反映しているのかを解説します。

自己決定理論そのものの解説は、[こちらの記事『自己決定理論とは?部下が自分から動き出す3つの条件。』]にまとめています↓↓

理論を選んでから設計したわけではない

先に断っておきたいことがあります。自己決定理論は、後から見つけて当てはめた理論ではありません。

人は簡単には変わりません。むしろ変えようとする力が強く働くほど、かえって変化は起きにくくなります。これは、これまで多くの人の育成に関わる中で持ち続けてきた実感です。だからこそ重要なのは、本人が「変わりたい」と思える環境を整えることであり、そこから先は本人の自己決定によって走り出す、という考え方に行き着きました。

自己決定理論を知ったのは、この考え方が固まった後でした。理論と実感が一致していたので、後付けの理論ではなく、実体験の裏付けとして採用しています。だからこそ、InsideSparkの設計は理論をなぞるためのものではなく、経験から導いた形が結果的に理論と一致した、という順序です。

5つの構造と、3つの心理欲求

InsideSparkは、月1回の基礎研修、毎日のAIコーチング、日報(パーソナルコーチング)、月1回のグロース・ガイド面談、月1回の上司報告会という5つの構造で成り立っています。それぞれが、自律性・有能感・関係性のどこかに対応しています。

自律性:絶対解を与えない

自律性を担っているのは、AIコーチングとパーソナルコーチング・グロースガイド面談です。

AIコーチングでは、毎日、研修の宿題に対して実行した結果や内省を促します。宿題の項目自体は決まっていますが、その宿題にどう取り組むかは受講者自身に委ねています

パーソナルコーチング(日々の日報への返信)とグロースガイド面談(月1回の対面)でも、時にはアドバイスをしますが、目的は思考の拡張です。一般的な1on1がなぜ機能しにくいかは[こちらの記事『1on1が意味ないと感じる本当の理由』]で解説しています。

絶対的な回答を与えることはせず、自分で考え、自分で行動を選択してもらうことを支援します。ただ正直に書いておきます。向き合った分だけ、成長していることは確実です。

どちらにも共通しているのは、受講者自身が選択している、という構造です。最初から大きな決断を求めるのではなく、小さな自己選択を積み重ねることで、選択すること自体に慣れてもらう。これが自律性の土台になります。

有能感:日常業務への移行

有能感を担っているのは、日常の業務への研修転移です。

研修で学んだことを、AIコーチングで内省しようとすると、強制的に日常の業務でその学びを使うしかない構造になっています。最初はうまくいきません。ただ、この反復を続けることで、学びが機能し始めます

ここで得られるのは、研修で学んだことへの有能感と、実際の現場で活かせたことへの有能感の両方です。ある受講者からは、こんな声がありました。

「問題が起こった時、これまでは『どうしよう』という感情だったが、最近は『きたきた…!これはこの思考法を使えるはず!!』と思うようになった」

問題を脅威ではなく、試せる機会として捉え直せるようになる。これは、有能感が育ってきているひとつの表れだと考えています。

関係性:評価者ではなく支援者

関係性を担っているのは、パーソナルコーチング・グロースガイド面談と、月1回の上司報告会です。

パーソナルコーチングとグロースガイド面談では、考え方や取り組み方に誤りがあれば修正しますが、コーチが本人を否定することは一切ありません。コーチは上司のような評価者ではなく、あくまで支援者です。相手を全面的に受け入れる、という関わり方を徹底しています。

上司報告会も、多くの人がイメージする「上司から厳しいフィードバックを受ける場」ではありません。事前に上司の方には、フィードバックではなくフィードフォワードのスタンスでいてもらうこと、否定するのでも全面承認するのでもなく、鼓舞してもらうことをお願いしています。

ここでの役割は、受講者に関係性を感じてもらい、成長の成果を喜んで上司に報告できる、という経験を積んでもらうことです。部下の成長の為に皆さまのお力をお貸しください。

実際に、ある受講者の上司からは、こんな声がありました。

「悔しいけれど、これまでのプレゼンで一番イキイキして話していた。誰かの言葉ではなく、自分の言葉で実体験を、自信を持って話していた」

これは、まさに関係性が機能した結果だと捉えています。

3つが揃って初めて機能する

自律性・有能感・関係性は、それぞれ独立して動機を高める効果を持ちますが、どれか一つに偏ると、他の欲求が満たされないまま残ります。

自分で選択する機会(自律性)だけがあっても、実際に使えた実感(有能感)がなければ、選択すること自体が不安になります。有能感があっても、否定されない関係(関係性)がなければ、成果を安心して語ることができません。だからこそ、InsideSparkは5つの構造を通じて、3つの欲求が同時に育つように設計しています。

この記事のFAQ

1.3つの欲求のうち、関係性を築くのが苦手なタイプの受講者でも大丈夫ですか?

大丈夫です。関係性を担うパーソナルコーチングやグロースガイド面談は、コーチが評価せず受け入れる関わり方を徹底しているので、話すこと自体に慣れていない人でも段階的に慣れていける設計にしています。

2.上司側にも負担はありますか?

上司の方には月1回の上司報告会にご参加いただきますが、大きな負担にはなりません。役割はフィードバックではなくフィードフォワード。結果を評価するのではなく、成長を鼓舞していただくだけで十分です。

 

まとめ

・InsideSparkの設計は、理論を先に選んで当てはめたものではなく、実体験から導いた考え方が、後から自己決定理論と一致した
・5つの構造は、自律性(AIコーチング・パーソナルコーチング・グロースガイド面談)、有能感(日常業務への転移)、関係性(パーソナルコーチング・グロースガイド面談・上司報告会)にそれぞれ対応している
・3つの欲求は、どれか一つでは機能せず、同時に育つ設計が必要

指示待ちの状態から、自ら考えて動く人材への転換は、気合や根性ではなく、この3つの欲求を満たす仕組みがあるかどうかで決まります。自社の育成の仕組みが、この3つをどこまで満たせているか気になる方は、まずは個別の無料相談で御社の状況を聞かせてください。オンライン30分、売り込みはしません。

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